モーパッサン作「脂肪の塊」を翻案して、主人公を姫騎士にしたら、普通に中世風ファンタジーになったんだけど…
小説「姫騎士エリザベート: 名誉戦争」はAmazon Kindle Store で好評発売&Kindle Unlimited 特典で無料配信中ですが、この小説はモーパッサン先生の「脂肪の塊」を翻案したものです。主な相違点は、ヒロインである娼婦の「脂肪の塊」ことエリザベート・ルーセ嬢を乙女な姫騎士に置き換え、ファンタジーにしたことでしょうか。「高慢と偏見」を翻案した「高慢と偏見とゾンビ」がヒットしていたので、私もあやかりたいと思って犯行に及び、執筆いたしました。
「脂肪の塊」(原題: Boule de Suif )は、フランスの作家、ギ・ド・モーパッサン先生が1880年に発表した短編小説です。先生の出世作で、最も有名な作品の一つと言われております。なぜ、有名なのかといえば、最高に面白いからです。
未読の大人の方は、ぜひ、小説「姫騎士エリザベート: 名誉戦争」をまず手におとりください。エリザベート・ルーセ嬢の美しさ、凛々しさ、強さを感じてください。
と、枕が長くなってしまったのですが、19世紀のヨーロッパ舞台の小説を少しだけいじってファンタジーにすると、巷に、ネットにあふれている「なんか便利すぎるし、貨幣経済発達しすぎで市が毎日立ちまくってるのが不思議な中世風ファンタジー世界」になりました。
現代人が古風さと憧れを感じるのは、19世紀なのかもしれません。本当の中世は飢きんやら魔女狩りやらでコワイところがあるけど、19世紀はその闇を怖えて明るい感じがしますから。スチームパンクも19世紀舞台だったりしますから、中世風なファンタジー世界からちょっと時代が下るとスチパン世界になってと、あまりにすごい変化ですね。でも、そのあたりの時代でないと簡単に想像できないのかもしれませんね。人間の想像力は無限ではありませんので。作家の想像に読者がついていけず置いてけぼりにならないのが19世紀という。